お正月に食べられる「おせち」。
私は昔から、「お母さんが正月くらいラクするために作り置きしておくもの」と聞かされていたから美味しくないのは当たり前だと思っていました。
今では働くお母さんも増えて、時間もないし、自分で作るには手間が掛かりすぎるし、買うにしても美味しくないのに何万円も払うのは嫌だなぁと、最近ではあせちを食べない人も多いんだとか。
でもね、おせちって実は神様との繋がりを深く感じられる縁起物の宝庫なんですよ!
これを読んだら来年の正月はおせちを食べよう!って思うと思いますよ!
おせち料理は縁起物の宝庫!
「おせち」は「節日(せちにち)」という、季節の変わり目をお祝いする日にお供えする「節供(せちく)」を省略したのが「おせち」です。
節日は、一月一日(元旦)、一月七日(人日・じんじつ)、三月三日(上巳・じょうし)、五月五日(端午)、七月七日(七夕・しちせき)、九月九日(重陽)が代表的ですが、この中でも正月の節供だけが「おせち」と呼ばれるようになりました。
こちらも読まれています▼
お正月は神様にお供えしたおせちのおさがりを食べることで、神様と一緒に新年を迎え、守ってもらえると考えられていました。
「おせちは美味しくない」なんて言って食べない家庭も最近では多いですが、神様と共に新年を迎え守ってもらえる縁起の良い食べ物だったんですね。
もちろんその食材や料理にも幸せになるための願いが込められたものばかり。
おせち料理の定番といえば、海老、れんこん、里芋、数の子、たたきごぼう、田作り、紅白かまぼこ、昆布巻き、伊達巻、くわい、栗きんとん、黒豆あたりでしょうか。
それぞれの食材の意味を見ていきましょう。
おせち料理の種類
おせち料理の種類は地域差があると言われていますが、20~30種類あると言われています!
確かにお重の中には色んな食材が入っていますもんね。
あれを数えたらそのくらいの種類はありそうです。
おせち料理の意味
ではそれぞれおせち料理の意味を見ていきましょう。
海老(長寿)
海老は茹でると腰が曲がって老人にみえること、またヒゲが長いことから、「長生きするように」との願いが込められています。
れんこん(見通しが良い)
穴がたくさんあいていて向こうが良く見えることから、「将来の見通しが良い」といわれています。
里芋(子宝・出世)
親芋にはたくさんの子芋が付きます。
このことから「子宝に恵まれる」ようにとの願いがあります。
また、八つの頭があるように見えることからこの名前が付けられました八頭(やつがしら)という里芋の種類は、「頭になる=人の上に立つ」意味で出世を願う意味があります。
数の子(子孫繁栄)
ニシンの卵である数の子は卵の数が多く「数の子」。
また、漢字の「二親」と掛けて「子孫繁栄」の願いが込められています。
たたきごぼう(家が倒れない)
ごぼうは土の中に深く根を張るので、「家の基礎がしっかりしていて倒れない」ことを願う意味があります。
田作り(五穀豊穣)
片口いわしの稚魚を干して飴煮にしたもので、昔、いわしを肥料にした田んぼは豊作になったことから「五穀豊穣」の願いが込められ「田作り」と呼ばれるようになりました。
別名ごまめともいい、「五万米」と書かれ、豊作の縁起物として親しまれました。
紅白のかまぼこ(魔除け・清浄)
半月の形は日の出を表し、紅白や松竹梅の柄でおめでたさを表現しています。
赤は魔除け、白は清浄の意味があります。
伊達巻(学問成就)
伊達巻は形が巻いてあることから、巻物=書物を連想させる料理です。
このことから知識が増えるようにとの「学問成就」を祈願しています。
くわい(出世)
最初に芽が1本出る所から「出世」を祈願する料理になりました。
栗きんとん(財運)
栗きんとんは漢字で「栗金団」と書き、黄金を意味しています。
昔は干した栗を臼でついた「かち栗」が供えられたことから、かちが「勝ち」となり、勝利のお祝いにも使われました。
黒豆(勤勉・健康)
豆は「まめ」と読み、勤勉で健康であることを意味します。
黒く日焼けするくらい「まめに働けるように」の願いが込められています。
昆布巻き(子孫繁栄)
「こぶ」は「喜ぶ」に掛け、お祝いには欠かせない食材です。
また、「子生」と書いて子孫繁栄も願いました。
紅白なます(平穏無事)
水引を表現していて、「平穏無事」の願いが込められています。
鰤(立身出世)
鰤は成長によって名前が変わる魚です。
世に出て認められるよう願いが込められています。
鯛の姿焼き(縁起)
「めでたい」の語呂合わせで縁起の良い魚。
えびす様が持っている魚としても有名で、お祝いの場ではなくてはならない食材です。
このように、おせち料理の食材や料理にはそれぞれ意味があり、新年を迎える人々の願いが込められていました。
私の子供はなますをめっちゃ食べてました!
さて、ここでおせちを食べる箸についての縁起担ぎの雑学を一つ。
いつものパチンと割る割りばしではなくて祝い箸を使いますよね?
両端が丸くなっているやつ。
これどうして両端が丸いかご存じですか?
理由は、片方が神様のためで、もう一方が人間のために丸くなているんですよ!
おせちって神様との繋がりを本当に深く感じられるものなんですね。
色々な文化を持つ日本なので、おせちの内容が違うことは何となく想像できるんですが、なんと食べる時間までまちまちだってこと知ってますか?
え、じゃあ縁起の良い時間帯っていつなんだろうって悩みませんか?
大晦日?元旦?三が日?
おせち料理はいつ食べるのが正解?
結論から言うと、大晦日でも元旦でも三が日でも良いらしいです。
私はおせちってお母さんが正月くらいラクするための常備食のようなものだと思っていたので、当然お正月に食べるものだと思っていました。
都市部では正月から食べる家庭が多いようですが、北日本などは大晦日の晩から食べ始めるところもあるんだとか。
三が日は火を使わないとか台所に入ってはいけない、なんていう独特な風習のある場所もあるようですよ。
正月って結局親戚が集まってお母さんが大忙しのイメージがあったけど、台所に入っちゃだめってとてもお母さんに優しい風習ですよね!羨ましい~
このように、おせちをいつ食べるのかは、地域差がとっても大きいんです。
結局はその土地の風習に合わせた食べ方が良いってことですね。
それにしても大晦日は年越しそばで、元旦からはおせちってのが王道ではないのは驚きでした!
こちらも読まれています▼
おせち料理は縁起物の宝庫!美味しくないけど食べたくなる!まとめ
今回はおせちって美味しくなくて食べない人もいるけど、いつは神様と深く繋がりのある縁起物なんだよって話をしました。
それぞれの食材の意味を知って、新年を縁起の良いスタート切りたいですね!
コメント